平成29年11月25日(土)、福岡県福岡市において移動例会を開催しました。
飛行機の到着遅れに伴う出発遅延もありながら、スケジュールに大きな乱れも出ず、成功裏に終わりました。

平成30年には、長崎県内の一部の教会群が「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」として世界遺産登録を受ける見込みであることから、五島市の活性化および観光誘致・リピーター確保の手法を学ぶために行なったものです。

中でも、九州の経済・物流拠点である福岡県において、経済産業省資料にて好事例として紹介されている上川端商店街の視察を行ない、インバウンド(外国人が訪れてくる旅行のこと)対策のほか、隣接する大型商業施設との協業などを学ぶこととしました。

視察先である「上川端商店街」の皆様には、ご多忙にも関わらず数々の質問にお答え頂くなど、大変お世話になりました。この場をお借りして、改めて御礼を申し上げる次第です。

なお、当方からの質問とその回答は次の通りです。

Q1 言語対応、コミュニケーションの取り方が原因で、外国人というだけで尻込みする会員もいたと思われますが、これらの会員を後押しするために実施した対策はありますか?
A1 平成30年2月にフリーWi-Fi、四か国語看板(日・中・韓・英)、QRソース看板を開設予定。福岡市及び県、国の補助を利用した。
Q2 上川端商店街を訪れる外国人観光客は、年間どのくらいでしょうか?
A2 40~50万人、割合は10~13%。
Q3 外国人観光客と日本人客(地元・観光)で、買い方の違いはありますか?
A3 商店街の特性上、高額商品を大量に購入する外国人はあまりいないので、日本人と金額的には大きな違いはない。当商店街に限っては安価な土産物が主になると思う。
Q4 上川端商店街としては、外国人観光客と日本人客のどちらを主と考えていますか?
A4 上記の通り、旅費の工面で精いっぱいの外国人が多い印象。まだ日本人客が主だと考える。
Q5 高齢者向けとして、特別な工夫をしていますか?している場合は、その内容をお教え下さい。
A5 歩行者天国に加え、歩行の妨げになる看板は位置の善処をお願いしている。
Q6 大型商業施設にない、上川端商店街の強みは何でしょうか?
A6 祭り、地域密着による地元の結束の強さ、長いアーケードによる回遊性。大型店と駅ビルに挟まれ、むしろ通行者の数と客数が増えた。
Q7 大型商業施設と連携していることは、何かありますか?
A7 キャナルシティとハロウィンパレードの合同開催、リバレインとアンパンマンパレードの合同開催。祭りも一緒に行う。
Q8 後継者問題について:
五島市は人口流出が激しい状況ですが、博多の中心部の人口動態について知りたく思います。「後継者がいる → 将来に期待が持てる → 思い切った取り組みが可能」という流れにある場合、他の商店街に出来ない取り組みとして何を実施していますか?
また、上記の場合であったとして、それでも不安を感じることはありますか?
A8 イベントを頻繁に行い、必ずお客、加盟店両方にアンケートをとって逐次反映させている。持ち家経営者の高齢化問題もあり、少なくとも理事者は現状に満足せず、常に危機感をもって運営をしていると思う。
Q9 商店街運営について:
組合員100名(組合概要より)のうち、役員を含む理事者(毎月の会議など、定例会に参加する者)はおよそ何名でしょうか?
アーケード高所に装飾を行う場合など、役割分担はどのように行っていますか?
A9 役員10名、商店街を10ブロックに分け、各ブロック長を置き、計22名で運営。実務はほぼ理事者のみ。高所作業は業者に委託している。